【自己紹介シリーズ】夫が突然倒れました その日④

その頃の私のスマホは、少々不調気味で耳に当てて通話すると私の声が聞き取れないと言われることが多く、常時スピーカーで通話していた。
今にして思えば、最初からスピーカー通話にしておくことは本当によかった。
なぜなら、救急車を呼んだら終わりではなかったからだ。
ここからやることが山ほどあった。
電話を持っていてはできないようなハードワークだ。

ます電話口の救急隊からは、呼吸の有無を確認するよう指示があった。
おそらくこう言った「ティッシュやタオルなどを顔の上に乗せて、息があるかその揺れで確認して」
しかし私のパニくった頭は理解が追い付かない。
顔にタオルをあてる。
なんとかこれだけのことを理解した。
手元にあるのは、私の分厚いタオルケット。夫の顔の上に乗せた。

私「乗せました!」
電話口「息はありますか?」
私(わからんよ?!!!!)

そこでようやく、何をしなければならないのか理解した。
私は自分の指を夫の鼻下にあてて、鼻息を感じるという独自の方法で呼吸の有無を確認することにした。

私「息、してません!(多分)」
電話口「心臓マッサージをしましょう」
私「え…?」