- 2023年2月23日
【自己紹介シリーズ】夫が突然倒れました その日⑥
夫はベッドで斜め仰向け、私は心臓マッサージ初心者(知識はテレビ仕込み)という絶望的な状況で心臓マッサージは行われた。 2~3分経った頃だろうか、電話口から「速度が落ちています、もっと早くしてください」と喝が飛ぶ。 私は心臓マッサージを舐めていた。 1秒間に1回あばら骨が折れる勢いで腕を振り下ろし続け […]
夫はベッドで斜め仰向け、私は心臓マッサージ初心者(知識はテレビ仕込み)という絶望的な状況で心臓マッサージは行われた。 2~3分経った頃だろうか、電話口から「速度が落ちています、もっと早くしてください」と喝が飛ぶ。 私は心臓マッサージを舐めていた。 1秒間に1回あばら骨が折れる勢いで腕を振り下ろし続け […]
皆さんは、心臓マッサージしてくださいと聞いて、すぐに開始することができるだろうか?私は遠い昔に自動車免許を取る際に習ったような、習わなかったような…そんな状態だ。 パニック倍増。絶望が押し寄せる。 電話口「まず夫さんを仰向けにしてください」私「(ああ、説明してくれるんだ…)はいっ!」 私は大のミステ […]
その頃の私のスマホは、少々不調気味で耳に当てて通話すると私の声が聞き取れないと言われることが多く、常時スピーカーで通話していた。 今にして思えば、最初からスピーカー通話にしておくことは本当によかった。 なぜなら、救急車を呼んだら終わりではなかったからだ。 ここからやることが山ほどあった。 電話を持っ […]
電気をつけると、夫の表情がよく見えるようになった。どう見ても異常事態が起きている顔だった。 必死の形相。 おそらく息を吸っても吸っても苦しいのだろう。白目は充血し、息をしたいのと、私に話したいのと相まって、声にならない声で、息を吐くとき「うーゔー」とうなり声が出る。会話ができないことは […]
5分も経たなかっただろうか、ふがふがという呼吸音は、次第に「ぜーはーぜーはー」という口呼吸に変わっていった。 ここまで来て、私は何かおかしいなと、起きることを決めた。 しかしこの時も「怖い夢でも見ているのだろう」と、のんきに構えていたのだ。 なぜなら、この日も、いや、ずっと前から夫は元気いっぱい健康 […]
その日、私はハッキリと目撃した。 私の隣で 夫が今まさに死んでいく、その様を。 その日はいつもと変わらない朝だった。 私は、泊りがけの出張から帰宅した翌日で、次の日から二人して有休を取り 大阪に飲んだくれ&食い倒れの旅に出る、ワクワクが最高潮に至る旅行の前日だった。 突然 […]